NA.home通信 447号
8.Apr.2018

 デスクトップパソコンにボタン電池が入っていることはご存知か。
 立ち上がるための設定をボタン電池で維持している。弱まると設定は消え、立ち上がるたび、やり直すことになる。自動設定の機能があるので手動ですることはなくなったが、遅かったり、何かを認識しなかったり、まったく立ち上がらないこともある。普通は「壊れた」と思うのである。これはメーカーの策略で、わざと取り換えにくいところに電池を入れ、買い替え時期だと思わせているに違いない。
 メーカー品は5,6年保つようだが、マザーボード単体で買うと、不明の電池で二年くらいしか保たない。
 先日も「そろそろヤバいな」と思っていたら、ついに立ち上がらなくなった。
 おもむろにカバーを開け、手元にあった電池に取り替えたら正常に戻った。やっぱり電池が原因だった。事なきを得たので良かったが、予備のパソコンの必要性を知るきっかけになった。
 
 手元には前回製作したときにミスって修理から戻ったマザーボードが遊んでいる。CPUやメモリーも付いている。コイツの出番だ。
 小さめのパソコンケースと新品のハードディスクを買ってきて、他は使わなくなった先代のパソコンから取る。電源回路を新しいケースに移し、マザーボードを取り付ける。ドライブたちを取り付け、配線をすれば、一丁上がり。プラモデルより簡単である。OSは手持ちのWindows7だ。
 
 作ったパソコンを眠らしたらいけないので、打ち合わせテーブルの足元に仕込んだ。ディスプレイとキーボードなどはテーブルの上に。これで打ち合わせやプレゼンに使える。今はコードレスのものがあるので便利だ。
 電池切れがきっかけで、我が事務所のIT環境が整備された。今回使った金額は2万円弱。眠っていたマザーボードなど入れても4万円くらい。あとは使い古しのものである。
 パソコンの自主製作の利点は多い。使い勝手が良い。値段が安い。無駄が少ない。
 リスクはたった一つ。それは誰も助けてくれない。ただそれだけである。

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