NA.home通信 422号
9.Oct.2016

 2回目の挑戦だ。前回は26才、今回は×2+10才、体力は比較も出来ない。場所は鳥取県三徳山投入堂である。
 
 鳥取県での耐震リフォーム達人塾が倉吉で行われることが決まり、翌日は土曜日なので、温泉に泊まってどこかへ行こうということになった。
 倉吉から三徳山は近い、真ん中に三朝温泉がある。「三朝温泉に泊まって、三徳山投入堂に行きますか」。冗談のつもりだった。そのときの返事は無かったけど、みんな調べたようで乗ってきた。経験者は私だけ、一番恐れている。
 
 朝、次の達人塾の打合せをしてから遅く宿を出ても車で10分強で着く。境内のテントでビデオを流していたので20分予習。入山前に靴底チェックがある。5人全員合格だが、前の女性が一人わらじに履き替えている。スニーカーでも×になる。
 「成田さんは経験者だから前だな」、承知!!。
 二度目だから驚きはしないが昔とはずいぶん違い、年数分削れている。
 
 結婚した年、妻と共通の友人と3人のドライブで立ち寄った。
 前でお祈りしていた二人がすっと横に行った。何処に行くのだろう?潜った門には「奥の院入り口」とあった。
 「行ってみよう」前の二人に付いていった。細い道を曲がると二人が居ない。道も無い。何処に行ったのだろう?、頭の上から声がする。
 えーっ!まさかの光景、崖を登っている。
 これ登るのか、ここだけだろうと思いきや、これが連続して、大きな石にくさりがぶら下がっているだけのところもある。知らずに登ったが最後に目にした投入堂は建築の教科書に載っていたヤツ。それを見た感動は忘れられない。
 
 二度目で分かっているのに「ウォー!」と声が出る。
 僕らのあとに若者が二人登ってきた。「最終地にふさわしい光景」と叫ぶ。始めてここで会ったのに、同じ目的を達成した仲間になる。
 滑って転びはしたが、無事に全員目的達成。温泉で裸の付き合いもしたし、耐震リフォーム達人塾の講師陣、団結が固くなった。

HOME   LIST    421号   423号