NA.home通信 421号
18.Sep.2016

 備中松山城。マニアにたまらない名城。大河ドラマ「真田丸」のオープニングに出てくる。
 7月末の土曜日、前日岡山市で耐震リフォーム達人塾があったので、その講師陣3名、レンタカーで行った。予備知識無く連れて行ってもらったため、まずいことになった。
 
 岡山県の真ん中あたり、高梁(タカハシ)市にある。城下町の狭い道を登っていくと駐車場に案内され、ここからはシャトルバスだ。往復のチケットを買うと程なくバスは発車。ガードレールの無い山道をバスはギリギリで登っていく。5分ほどで登り口に到着。
 「登り口」ってどういうこと?。
 ここから20分と言うが、もっとかかった気がする。先達は井戸田先生、健脚だ。ペースが速い。毎日歩いているので脚は大丈夫だが息が上がる。前日のアルコールが熱と水に分解され一気に出てくる。薄曇りとはいえ7月末、蒸し暑い。お城の門を潜るときには、頭からシャワーを浴びたようになってしまった。
 着替えもタオルも駐車場のカバンの中、水すら持ってあがってない。この木陰で、汗を拭いて着替えて、冷たいビールじゃ無くて、水でも飲めたらどれだけ爽快だろう。
 
 こんな山の上にどうやって城を作ったのだろう。標高430m、現存する山城で最高の位置にある。
 里に下り出てうどん屋に入り、そこの親父に話しを聞いた。
 若い頃、屋根の葺き替えがあり、男は総出で瓦を運んだ。十代で一番若いので二往復させられたとか。それから、帰りはわざと遠回りをしたと笑って話してくれた。
 
 昔も今も、地元の人々に愛されている存在であることが良く理解できた。モミジの木がたくさんあったので、秋は相当良いだろう。お薦めのお城である。

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