NA.home通信 419号
7.Aug.2016

 52年前の東京オリンピック、私は10才4年生だった。
 学校にはテレビが1台で、授業で見られるのは1回だけ。担任の先生を先頭にゾロゾロテレビのある教室に移動して、観音開きの扉を開け、オリンピック中継を見る。
 競技は重量挙げ、初めて見るにはわかりやすい競技だ。どうやら白いランプが3つ点くと成功らしい、失敗は赤。しかし白黒テレビでは赤白のランプの色がわからない。左右の違いで判別するしかない。
 
 三宅選手が出てきた。この試技を成功させると優勝らしい。
 挙げた、白三つ、何と金メダルに輝く瞬間が見られた。
 
 テレビ鑑賞が終わると、感想文を書かされる。でも優勝の瞬間を見たのだから、書きやすい。これが陸上1500m予選だとか、50km競歩を30分だけ見て感想を書けと言われたら厳しい。
「1500mも走るのは、すごいと思いました」なんて書くんだろうね。
 
 東京オリンピックで国全体にスポーツ熱が上がったのは間違いないだろう。
 テレビアニメも「アニマル1」だったかな、レスリングでメキシコを目指す。「ミュンヘンへの道」は、男子バレーの実在の選手がそのままアニメになっていて、技の解説や練習風景などの実写も取り混ぜ、それに呼応するように強くなっていき、ついにミュンヘンで金メダルを取るのだから、日本人をバレーボール好きにした番組と言って良いだろう。
 
 この通信作成中に三宅宏実選手が女子重量挙げ48kg級で銅メダルを取ったニュースが入ってきた。出来過ぎだー。
 地球の裏側から送られて来る映像もニュースも52年前の東京より近いようだ。
 4年に一度のオリンピック、精一杯輝いて、日本で応援する私たちに勇気と感動を届けて欲しい。
 ガンバレニッポン!!

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