NA.home通信 415号
15.May.2016

 買い物カゴぶら下げて、品物を選ぶ。ご飯の材料ではなく、パソコンの部品だ。
 大須へ行けば種類も多くて値段も安いのだろうが、家の近くのパソコンショップなので選択肢が少ない。その方が迷わなくて良いのかもしれない。
 
 デスクトップパソコンの自作は3台目。5年ぶりなので忘れているし、前回は情報処理専門家の息子がいたので心強かった。今回は一人だ。自分の力だけでパソコンを組み立てる。
 二次元CADと通常の事務処理など、特に高性能なパソコンは要らない。最も安いCPUとそれに合うマザーボード。それぞれ売れ残りのような品。「2割引」とか貼ってくれないかな。
 でもメモリーは予算の許す限り容量の大きいものを選ぶ。新古の軽四に最上級のラジアルタイヤを履かせるようなもの。動きが軽快になるのだ。
 マザーボードにCPUとメモリーを取り付け、ケースに電源回路をセットし、マザーボードをビス留めする。
 ここからだ本番は。配線を完成させなければいけない。説明書は無いに等しい。
 マザーボードに印刷された極小の記号と、ケーブル端子の形状が頼りで、パズルを解くようなもの。
 数本余った配線があるしUSB接続が合わない。再度パソコンショップへ行く。
 どうやら余った配線は余分にファンなどをつけた場合の電源であることがわかった。売り物に同じ形状のものがあった。USB接続のアダプターもあった。小さな部品が1800円もする。足元見やがって。
 USB接続は上手く行ったが、実に不安定で抜けそう。力がかからないように、紐で吊る。
 パソコンの配線で紐吊りって、自分で突っ込む。ともかく、これで配線完了。OSをセットアップできれば成功だ。前回はここで躓いた。
 
 一度使ったハードディスクだったので、ちょっと手間取ったが、見事成功である。誰にも頼らず、本も見ず、独り立ちした感じ。
 なんか気持ち良い。

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