NA.home通信 414号
24.Apr.2016

 某放送局から取材の打診、翌日の夜の番組だという。急すぎじゃない?。
 内容は耐震診断、耐震改修。現在年度初めで、今行っている診断も改修も一切無い。絵的に見せられるものは全くない。今までのものも個人情報で見せられるものは無い。
 折角なので、取材してほしいものをいくつか上げたが全く興味を示さず、決まった内容に合わせた取材をしたいだけなのだ。これは相手に出来ないと適当にあしらった。
 
 東日本大震災があった5年前は取材が多かった。中でもC新聞は小学生が学習するという企画で、ほぼ1ページ取り上げられた。
 でも2年過ぎ3年過ぎると忘れ去られ、メディアに取り上げられることは無くなった。
 嫌みのメールを取材に来たC新聞の記者に送ってやった。すると意に感じたらしく、詫びの返信があり、半田支局の記者にその旨を伝えたようで、連絡があった。
 しかし3度約束して3度ドタキャン。結局取材はされないままになった。
 
 名古屋工業大学高度防災工学センターが「木造住宅耐震リフォーム達人塾」を出前で行っている。
 愛知県で開発された安価な耐震改修技術の普及が目的。私も講師として参加し、昨年末熊本県に行ってきたところだ。耐震改修が進まない現状も見聞きしてきた。地震が少なく、南海トラフからも距離があり、意識が低い地域柄である。そこに苦慮していた。
 
 震災後、熊本県の担当者からは、地道に耐震改修の普及を進めていく決意がこもったメールが返ってきた。
 今日も震災の傷跡と避難所の映像しか流さないメディア。何が人の命を奪い、守ったのか、そこを伝えることが「報道」の責任では無いのだろうか。

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