NA.home通信 372号
3.nov.2013

 誰はばかることのない歳になった。
 で、自分自身で決めたことがある。それは「中途半端な綿パンは履かない、ジーンズで通す」。と言ってもブランドのジーンズ一本でユニクロの綿パン4〜5本買える。ジャスコの1万円スーツも買える。高く付くこだわりである。
 だいたいオシャレには疎い方で、あまり服を持っていない。あれこれ選択肢があるとバラバラなものばかりで合うものがないことになる。
 ジーンズに決めると、シャツも靴もジャケットもそれに合うものを買えば、少ない数でバリエーションも増えてくる。ちょっとしたパーティーならジャケットとネクタイはするが下はジーンズである。
 
 ジーンズばかりはいていると体型がジーンズに合ってくる。似合ってくるのではない。それが問題なのだ。
 こう見えてもジーンズのサイズは31インチ、型によっては30インチのものも履いている。31インチは79cm、でもウエストではない。
 ウエスト31インチの標準体型、つまりキムタクのような人に合わせて、へそ下5〜6センチで切った形になっている。そのラインから上に行くにしたがって括れてへそ上で31インチになるはずだが、私の場合は若干異なる。
 ベルトの当たりが一番括れていて、へそにかけて急激に大きくなっている。そのへんが理想体型と少し違う。お腹の贅肉が、ジーンズに押さえられて下がれずに、へそ回りに溜まっている。そのためメタボと診断される。だけど31インチのジーンズがはける。

 あともったいないのは裾の長さだ。切った裾をもらってくると袋物が二つ出来る。
 学生の頃、ルパン3世のように丈の短い細身のカラージーンズを履いてくる級友に
「アイビースタイル?」と聞くと、
「ジーパン買うといつも短いのだ、切ったことは一度もない」と返ってきた。
それを聞いた瞬間、切った裾で手作りしたペンケースを机に隠した。

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