NA.home通信 363号
30.apl.2013

 一昨年、富山地方鉄道に乗って宇奈月温泉や立山黒部に行ったあとに、映画「RAILWAYSU」(三浦友和主演)を見た。ロケ地だったので臨場感があって映画に入り込めた。
 今度はテレビで「RAILWAYST」(中井貴一主演)を見た。48才でエリート社員から電車の運転手になる男の話。舞台は一畑電車(バタデン)、松江と出雲を宍道湖の北で結んでいる。行きたくなった。
 
 前日に松江に入りたっぷり楽しんだが。紙面の関係で割愛。朝、松江から一畑薬師に向かう。宍道湖温泉のホテルを出て駅まで歩き、二両編成の電車に乗って一畑口で下りる。
 下りたのは私と妻だけ。駅員の女性にバスの乗り場を聞く。バスは公営のマイクロ=平田生活バス。出雲から来る電車の到着を待って出発したが、乗客は二人だけ。ノンストップで一畑薬師へ。ここへの参拝のためにひかれた電車のようだが、かなり寂しい感じである。駅へ戻るのも同じバス。25分待って出雲市行きの電車に乗る。
 
 出雲大社へ行くには川跡(かわと)駅で乗り換えである。
 ここが面白い。出雲大社往復の電車と出雲市行き、松江行きの三本が並び、一斉に乗り換えである。跨線橋など無い、狭い踏切を乗客の列がすれ違う。全員乗り換えたところで順次出発。
 この駅で新入社員らしき女の子3名と指導官らしいベテランの男女が乗り込んだ。棒読みの上、カミカミのアナウンスが車内に流れる。これも春ならではである。
 
 出雲大社のあとは出雲市駅へ行き、JRで皆生温泉へ向かう予定。バスも考えたが、バタデンが出発5分前だったので、乗ることにした。また川跡で乗り換え、電鉄出雲市駅まで乗った。全線制覇した。
 
 バタデンは宍道湖の北沿岸を走る。実に景色がよい。田園風景とレトロな車両がよく似合う。時間を贅沢に使ったローカル線の旅、おすすめである。  念を押すが、私はテッちゃんではない。
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