NA.home通信 335号
4.sep.2011

 待ち合わせは中学校前9時50分、人影がない。すると携帯に「タクシーが居なくて遅れる」という電話。午前中から暑い。校門のわずかな日陰に腰を下ろして待つ。
 近づいてくる人影、「成田さんですか」見上げると大柄な女性、首からでっかいカメラを下げている。カメラを機関銃に替えても似合いそう。
 名刺交換のあと二人並んで校門の影に入るが、彼女の頭は陽に当たっている。今日の取材で本隊とは別に会社の車で来たという。
 しばらくして2台のタクシーで到着したのは中学生6名と記者2名、ジュニア中日の取材陣である。全員揃ったところで近くの診断現場に歩いて移動した。
 
 入母屋造りの立派な家で、広くて片付いている。取材陣は私を含め10名、応接間に通されスタート。
 取材陣を無視していつものような調査を始めた。それが良かろうと思ったからだ。
 
 いよいよ小屋裏の調査だ。押入の天井に開いた点検口から上がる。中は広い。体が大きいからと躊躇していたカメラマンの姉ちゃんを上げる。
 見る物見て写真も撮ったので、下りようとしたら、どちらを向けとか、ライトの向き、目線の高さとかポーズを求めてくる。サウナ状態の真夏の小屋裏で撮影会が始まってしまった。
 調査は終わった。するとカメラ姉ちゃんが中学生記者との写真がほしいという。記念写真でも撮るのかと思ったらそうではない。床下の調査の絵が一番良かったのでそこで撮りたいと言う。
 だったらやっている時に言えよ。ご主人がいい人で先ほど直した畳をまた上げてくれた。そこでまた撮影会である。いろんなポーズで撮った。
 新聞の記事を見るとスナップが2枚、他は姉ちゃんが求めたポーズで撮った写真である。それにしても大量に写真を撮っていくものだと感心する出来事であった。
HOME   LIST     334号    336号