NA.home通信 322号
23.nov.2010

 「龍馬伝」はいよいよ最終回を迎える。
 そんなに坂本龍馬に詳しくなく、春に下関に行ったとき、福山雅治のポスターがあり「下関と龍馬」の展示を見て、「下関に来たんだ」と思った程度である。
 で、毎回驚きと感動を覚えながら見ている。
 
 相手が何を望むか何が必要かを考え行動し、人を動かし、世の中のしくみを変えていく。それが龍馬のやり方のようだ。これはたいへん参考になる。
 「他人のために働く」それにはこころがけが必要である。例えば何か役が回ってきて、それを断っていたり、サボっていたりすれば、だれもその人のために働こうとは思わない。そういう仕事をいやがらずにやり、その中で人とのつながりを作っていくことが肝心である。
 
 手前味噌だが、3年ほど前に木造住宅の耐震診断をする診断員(全員建築士)を組織し「木造耐震ネットワーク知多」という団体を作った。私は事務局としてみなさんのお世話をさせていただいている。目的は診断員の能力を上げ、この地域の耐震化を促進すること。100%ボランティアである。今までに研修会を13回開き、半分以上私が講師になってやってきた。
 
 仕事の手を止め研修会用の資料を作っていると「こんなことしてて良いのか」と思うが、徳を積んでおけば極楽にいけるだろうと思い直している。
 龍馬は脱藩浪士を引き連れ長崎で「亀山社中」を立ち上げ、次つぎと大きな仕事をしていく。われらの団体はそんな大きなことは出来ないが、公民館やお寺の耐震診断だとか、自治体からの依頼で耐震改修相談会の相談員を派遣するなど、少しずつ認知されてきた。
 
 この団体が良いのは、どこからも束縛がなく、課題が下りてこないというところ。海援隊のように大海原を航海していると見えなくもない。
 あとは暗殺されないように、それは無いな。

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