NA.home通信 218号

27.sep.2004
 愛猫シャベルの捕ってきた獲物は昆虫類をはじめ、ヤモリ、トカゲ、コウモリ、スズメ、ムクドリなど。
 ほとんどは遊んだあげくムシャムシャ食べる。朝、ピンポン球のようなものが落ちていたので拾ってみるとスズメの頭だった。スズメと目が合ってしまった。
 ムクドリの成鳥を捕まえてきたときは大騒ぎ。部屋で放すので大乱闘になり、何とか窓を開けて追い出したのだが、それ以降ムクドリ軍団との抗争が本格化した。軍配はシャベルに上がったようで、家の隅にあった2つの巣はこの春空き家になった。

 そんな野生猫がこの夏どうも元気がなくなってきた。
 夏バテか何かだろうと、気楽な気持ちでポポロ(隣の獣医)さんに診てもらったら、意外な結果が出た。
 横隔膜に穴が空き、内臓の一部が胸に入り込み、肺が異常に小さくなっている。外傷がないので先天的に小さな穴があり、それが広がったのではないか、手術は出来るが、肺が急に大きくなるのでその急激な変化に身体が付いていかないケースが多いとのこと。早い話が様子を見ているしか無い。

 それでも、2階の手摺を飛び越えて外に出る。でもそのうち物置の屋根に上がれなくなり、ベランダに戻れなくなったので外出禁止にした。
 堅いフードは食べられなくなり、刺身やちくわ、缶詰のフードと食べられるものを探して与えた。みるみる痩せて、後ろ足などは骨と皮だけ、ベッドにも跳び上がれなくなった。それでも外に連れて行くとバッタを捕まえ食べた。

 病状が発覚して2ヶ月近く経った9月26日、妻に看取られて天国へ行った。
 はんだ山車まつりの晩に他の兄弟と共にやってきてわずか2年弱、膝の上で甘えるような猫ではなかったが、家の中で粗相することもなく、壁に爪を立てることもせず、義理堅い猫だった。安らかに眠り給え。

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