NA.home通信 470号
18.Aug.2019

 出張先の高松から、快速マリンライナーで瀬戸大橋を渡り、児島駅で下りた。エレベータや自販機など、駅はあらゆるものがジーンズ調に彩られていた。
 
 50歳を超え、無頓着ではいけないと悟り、ズボンは全てブルージーンズと決めた。パーティーでもジーンズにネクタイとジャケットで出た。
 ブランド物のジーンズは結構な値段で、合わせるトップスも、それなりの価格になる。それでいて高そうに見えない。吊るしのスーツの方が安い。それがオヤジの粋だと勝手に決めている。冬は暖かいし、夏は汗を吸い、ベタベタしない。汚れても平気だし、丈夫で長持ちする。色が落ち、リアルダメージジーンズになった頃が一番着心地が良い。二年に1本買えば、ローテーションは守れる。
 
 ジーンズストリートは駅からすこし離れていた。案内は不十分だ。
 大型ショッピングセンターを回り込むと、信号の向こうに案内板があった。矢印の先は公共施設。そこを突っ切れ、ということらしい。案内に従うとたしかに近道で、目の前に出た。
 梅雨入り前の土曜日、薄曇り。10時台はまだ早いのか人出はほとんど無い。婦人物や小物を店先に置いている。それは違うだろう、ジーンズは作業ズボン、男の履く物だ。
 一番奥まで見て歩き、品揃えの充実してそうな店に入った。「桃太郎ジーンズ」有名な店らしい。下調べしてから行け、と自分に突っ込む。
 美人の店員さんに対応され、勝負あり。いろいろ履いて、本店限定の1本を選んだ。税込27,000円。
 行きつけのショップが閉店し、常滑のイオンで買った11,000円のリーバイスより満足感がある。生きた金を使った、ということかな。
 
 若者のジーンズ離れのニュースを見た。ショップの経営はたいへんらしい。土曜日に人が少なかったのは特別では無いのかも。
 ジーンズを愛する者として、またこの聖地を訪れよう。やっぱ2年先かな。

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