NA.home通信 290号
11.jan.2009

 年越しは恒例の初詣、振る舞いのついでに詣ってくると言った方が正しい。神社の近くに住みながら、行くのはこのときくらいである。
 出がけが遅かったので神社の階段の下で時報が鳴った。年越し蕎麦の列は長くなっていて、その最後部に並んだ。妻は私が蕎麦の番を待つ間に、お菓子やタオルをもらい、さらには升酒までもらって来た。
 並びながら升酒を飲み、空になったマスをポケットにしまう頃に、蕎麦をいただくことが出来た。お腹が温まったところで、お詣りの列に並ぶ。
 例年より列の動きが悪い。どうやら拝殿の前にぶら下がったガランガランの鈴を鳴らさないと気が済まないようで列の先頭が絞れている。賽銭箱はでっかいものが作られているので、サッサと済ませばよいものを、と思うのは私だけなのか、みんなキチンと並んでいる。
 お詣りが済んだ頃には振る舞いは終わっていて、撤収作業中だった。例年だとお酒くらいは残っているが、それもない。
 参拝の列はというとまだ境内を横断する距離である。この地区の人はこんなに信心深かったのであろうか。
 
 今年の初詣の参拝者は各地とも多かったそうで、不況を繁栄しているのでは、という報道があった。なるほど納得である。
 かく言う私も例年50円程度の賽銭を100円も出した。しかし気合いで引いたおみくじは「小吉」。なんかスカッとしない。
 どこか由緒ある神社にお詣りし直して、「大吉」せめて「吉」くらいは引きたい。


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