NA.home通信 274号
7.feb.2008

 伊賀の忍者屋敷に行ってきた。
 そこを目的にしたわけではなく、京都へ行くとてマイクロバスで出かけたものの、雪で鈴鹿峠越えが出来ず、他の道もふさがれ、目的地を変更、というよりこれより先に行けず、目の前の伊賀上野城公園に、という次第。
 説明係のオバサン「くノ一」はピンクの忍び服が体型を強調する。大丈夫かなと思えば流石ベテラン、軽い身のこなしで技を見せる。
 引き戸に見えてどんでん返しだったり、壁が実は扉だったり、どこにいても逃げられるようになっており、地下道も完備。重要な場所には見張りが隠れて目を光らす。大事な秘伝の巻物の隠し場所もあり、家を燃やされても残るようになっている。完璧なセキュリティーである。

 現代の防災に通ずる考えである。起こりうる危険を全て予測し、備えておく。備えあれば憂い無しである。
 来るべき震災に備えて、家の補強や、家具の転倒防止、避難路の確保など叫ばれている昨今、多いに学ばなくてはいけない。

 それにしてもチェーンを装備せず車を貸すレンタカー屋に腹が立つ。トランクを探してもないので、電話で「チェーンを貸してくれ」と頼めば、雪の降るところに行ったらアカンと言う。そういう契約になってるらしい。名古屋を超えたらどこも雪のこんな日にどうしろと言うのだ。
 半田のレンタカー屋の危険回避は「備える」ではなく「逃げ道をつくる」ほうだ。利用者の安全に関係のない経営側の逃げ道である。

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