NA.home通信 496号
21.Mar.2021

 朝ドラ「おちょやん」秦基博のテーマソング、サビ前にピロピロと笛らしき音が入る。ちょっと変わった音、民族楽器かな?ケーナみたいな。
 テレビの映像で解った。ピッコロとフルートの2本使って出していた。
 ピッコロとはナメック星人では無くフルートを半分に切ったような横笛。見るまで忘れていた。
 
 最近のJポップ界、素人ながら変革期が来ているように見える。
 特徴的なのはYOASOBI、ノートパソコン一台で音楽を作り、カラオケボックスで収録したと言う。ボーカルはネットで探し出したらしい。ヒットした媒体はYouTube、最も今を象徴している。その正確なリズムとメロディーを刻む美しい声は良いのだけれど、血の通っていない演奏が何か好きになれない。
 その反面、秦基博の歌のバックが気になるのは、誰かがあの音を出している、というとこかな。シンセサイザーで出せば良いかもしれないところを二人で二本の楽器で出している。何とも言えずその手間が良い。
 
 この一件で、演奏が好きな自分を発見した。すると無性に人間くさい音楽、オールドスタイルジャズが聴きたくなった。そして「園田健一とデキシーキングス」を探した。YouTubeでは素晴らしい演奏が上がっているが、古そうな収録ばかり。
 「今も活動しているのだろうか?」
 知りたくてウィキペディアで調べるとなんと「空白」。こんな世界があったんだ。
 YOASOBIが何千万回と再生されているのにデキシーキングスは6000回余り。忘れ去られた音楽なのか、ますます興味が湧く。
 
 買ったCDは2019年発売だけど収録日がわからない。音源は古そうだ。
 アルバムの最終曲は「世界は日の出を待っている」。まさしく、今の世界は夜明けを待っている。
 夜が明けたらオールドジャズを探しに旅に出ようか。

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