NA.home通信 288号
24.nov.2008

 「太陽は1時間に15度動きます」と言ったら「へー」と、知らなかったような反応をされたことがあって、その方が理系のエンジニアだったので少し驚いた。
 360度を単純に24時間で割っただけなのに。
 時計の短針は1日2周する。太陽は1周なので、それを利用して方位を計測することが出来る。
 短針と12時の真ん中に太陽を置けば12時の文字盤が真南を指す。この知識は建築をやるものにとって役に立つ。
 方位磁石は6.5度西にずれるし、送電線などで磁場が狂っている場所もあるので全く信用が出来ない。
 
 先日施工会社のK氏が、敷地に角度を合わせたら、午後1時にちょうど短針の方向に太陽があったと言う。その土地は真南に向いていると思っていたが、そうであるなら短針と12時の間に太陽はなくてはいけない。やや東に振っているということか。
 あらためて航空写真地図から測定したらその敷地は5度東に傾いていた。腕時計で見ているので誤差はあるもののかなり正確だ。

 学生の頃ストックホルムへ行ったときの話。
 夕食への移動中、午後8時だというのに陽が当たっている。7月下旬の北欧である。「南はどっちだっけ」と一人が腕時計を陽にかざしている。
 「ちょっと待って、朝の八時じゃないんだから」と言って制したが、正直言って合わせ方がわからなかった。
 今考えるとたぶん、12時と8時の広い方の中間、4時の方向に太陽を合わせて、サマータイムで1時間ずれているから1時の方向が南?だと思うけど。
 この問題がわかる方、是非答えをお寄せ願いたい。


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