NA.home通信 284号
4.sep.2008

 先日参加したシンポジウムで、自力で風力発電に取り組む人と出会った。
 風力発電で、電気自動車を走らせようという考えだ。電気自動車も中古車を改造して造り、2.2KWという小さなエネルギーで動く。無段変速機を使い、坂道も難なく登るそうだ。
 残念ながら今のところは風力発電の能力が低く、車を動かすには足りないようだ。
 広瀬さんという京都の方で、中小業者の社長さん。驚くのはエコに対する考え方と知識がしっかりしていること。シンポジウムのあとの分科会で、フロアからの質問に対し、私がいい加減な回答をし、彼にマイクを回すと、全部データを明らかにしながらカチッとフォローしていただけた。
 
 地球温暖化をくい止めるには自然エネルギーを利用し、化石燃料の使用を押さえることにある。自然エネルギーは風力や太陽光ばかりでなく、水力、波力、薪を燃やしたって良いのである。木を燃やしても木が育つ間に吸収したCO2よりはるかに少ない量しか出ないのだそうだ。
 電気というものはお金を払って買うものだ、と思っているが、そうではないようだ。製鉄所なんかは、溶鉱炉の熱で電気を作って、余った電力をビルや会社に売っている。送電費用を電力会社に支払っても、余ったものだから採算は合う。家庭などで作る少量の電力にはそれなりの政策が必要だと思う。
 ヨーロッパの国の中には国が定額で買ってくれるところもあると聞いた。そういう国では農家が3人集まると電気を作る話しになるそうだ。農家には家畜の糞や穀物を取ったあとの藁など、エネルギー源が結構ありそうだ。
 回りを見渡すと電気を起こせそうなエネルギーがあるのではないか。お母さんの癇癪とか、お父さんの貧乏揺すりとか。
 自分の日常から…、そうだ、風力発電機を担いで、ウォーキングしようか。



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