NA.home通信 104号

                 15.dec.1997

 今年もついに最後の通信となってしまった。昨年末の通信(87号)は年越しについて書いた。
 文末で「成石神社に振る舞いをいただきに行こう」と書いたこともあり、紅白歌合戦を見終えてから「遅いだろう」と思いながら家を出た。
 と言うのは、私が3年間厄年振る舞いに参加した下半田業葉神社では「大晦日振る舞い」と称し、準備ができた10時頃から始め、ピークを迎える12時少し過ぎにはほとんど終わってしまっていたからだ。

 こんな近くに住んでいても年越しに成石神社に来たことがない。もっとも亀崎のときも県社の足元に住んでいながら行ったことがなかったのだから、当然と言えるのだが…。鳥居をくぐり石段を登るとちょっと様子が違い、人は出ているのだが何か整然としている。

 「これはまだ振る舞いが始まっていないんだ」

 とりあえず年越しそばの列の最後部にならんだら、あとからあとから人が来てあっという間に長蛇の列に伸びた。しばらくすると放送が大きくなりカウントダウンが始まり、時報と共に振る舞いが始まった。そうなのだ。西成岩は「元旦振る舞い」なのだ。振る舞いは御神酒、そば、菓子、手ぬぐいのようだ。要領のいいおばさんは数の少ない手ぬぐいに先にならび、菓子に移る。そばは旦那が両手に持ってくるという手はず。

 「もらえるものは何でももらおうと言う腹か…」

 そばを食べてお参りをし、御神酒をいただき知り合いに挨拶をして、なかなかいい気持ちになれた。後厄が終われば年寄りの仲間入り。これもなかなかいいもんだ。今年も出かけるとするか。妻にビニール袋を持たせて。


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