NA.home通信 200号

31.aug.2003
 記念すべき200号である。
 通信を始めて11年が過ぎ、ハガキ通信に変えてからもやがて10年になる。
 これを始める前はまだ若くていろんな仕事に飛びついたね。プールバーやカラオケ、3億円の建売住宅なんてのもあった。
 プールバーの時は大阪や東京へ行って視察そっちのけでビリヤードに興じたり、カラオケをやるときは仕事だと思って各地の店に入っては歌いまくった、夜中まで。
 パチンコ屋とラブホテルはやってないけど、オーナーはだいたいそういう傾向の方々だから、上手く入り込めば大儲けできたかもしれないね。
 そういうところには調子の良い連中が近づいてくる。ついに放漫経営の建設会社にひっかかってしまった。被害は設計料が貰えなかっただけだから、たいしたこと無いのかもしれないが一ヶ月分の売上げが吹っ飛んだ。それが自分の仕事を見つめ直すきっかけになった。

 その頃そういうバブリーな仕事をしながらも木造の住宅や店舗を手がけていて、それぞれ成功させていた。
 「そうだこの路線で地元に根を下ろした仕事をしよう」と考えた。
 まず、名刺に「住宅作家」と書き込み、完成して間もない兄の店、これもその一連の作品の一つであるが、そこに宣伝物をと考えたのがこの通信の始めである。
 皮肉なものでこの兄の店経由で真っ先に来た仕事が南知多グリーンバレイの園内整備の仕事で、そのあとバンジージャンプにつながっていくのだが、まあそれなりに路線変更は上手くいったと思う。
 この路線は間違っていなかったとは思うが、今自分の取り巻く環境は今ひとつの転換期に来ているようにしか思えない。開業20年を超え、この通信200号という節目で厳しい経営環境の中、悩む日々が続くこのごろである。

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