NA.home通信 185号

13.oct.2002
 困った。わが家に子猫が住みついた。一週間ほど前、自転車置き場当たりに4匹の子猫が現れた。親猫は見あたらない。
 自転車置き場の隅だったり、外のプラスチックの流しの下だったり、陶器の傘立ての中だったり、体を寄せ合っている。何度追い払っても戻ってくる。
 そのうち、ほかの猫はどうしたのか、一匹になった。
 その夜は雨、私が帰ってくると給湯器の上に乗っている。寒いのだろう。
 カミさんは見るに見かねてミルクをやったという。それにしても鳴き続けるので気になってしかたがない。死なれても困るということで、段ボール箱に使い捨てカイロを入れて自転車置き場に置いた。
 箱に入れようとカミさんがしばらくにらめっこしていたがダメであきらめた。でも朝にはちゃんと箱に入っていた。

 娘は名前を付けようと言う。自転車置き場に置いてあるスコップの裏にいつも隠れているからスコップかシャベルにしたらどうだというと、息子の意見でシャベルになりそうだ。
 今度は白い猫なのだが薄汚れてきたので洗ってやりたいと言い出した。また、部屋で飼うとも。ところが自称猫アレルギーのカミさんは家の中へ入れるのを反対する。困った。
 しかし、警戒心が強くなつかない猫だ。捕まえることなどできない。ミルクをやっているカミさんにさえ威嚇を忘れない。居なくなった3匹はほかの家に入り込んで可愛がってもらっているかも。またそうであって欲しい。
 用心深いこいつだけ今だ自転車置き場から離れない。ドラえもんの翻訳こんにゃくでもあればどこから来たか、お母さんはどこか、兄弟はどうしたかあれこれ訊いてみたい。
 とりあえず、お風呂に入れることはカミさんと娘で実行に移すようだ。今夜から捕獲作戦が繰り広げられることに。まあ、それが成功したとしてそれからどうする。ほんとうに困った。

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