2件の店を渡り、常に厨房と背中合わせだったため、油まみれで上品なネットはボロボロ。
「音は鳴るぞ」という兄の言葉だけを頼りに、庭に放り出された黒いビニール袋から救い出してきた。
陶器製の表面は簡単に綺麗になったが、さすがにネットはダメ。ネットが無いと丸見えの金属コーンが風体の壺と合わない。
「何か無いかな」と考え、思いついたのが「寿司簾」。
早速ホームセンターで1枚100円くらいのを2枚買ってきて、寸法に切って着色し張り付けた。
当初のヨーロッパ調からいささか和風になったが、まあよかろう。
リニューアルしたフラゴンくんを事務所棚に載せ、安物のミニコンポにつないだ。
!!音が出た!!
その音はそれまでつないでいたRAMSAの味気のないそれとは違い、人間くさい音だ。アカペラの曲などはなかなか聴かせる。
ただ、ミニコンポとはやはりレベルが違うので、アンプの質の悪さまで聞こえてしまう。
こんどはどこかでアンプを手に入れなくちゃ。そういえばどこかにあったような気がする…真空管の…。