NA.home通信 131号

                 1.aug.1999


 住宅の勉強でロサンゼルスに6泊で行って来た。
「郷に入れば郷に従え」と言う考えの私は、非常食なんか持たずに出かけた。学生の時ヨーロッパに1ヶ月居ても平気だった。
 でも、結論から言おう、「アメリカとヨーロッパは全然違う!」

 現地で働くYさんの案内でサンタモニカのカジュアルな店に入った。7人だったので2テーブルに分かれて座って、何にしようかとメニューを見ていたらYさんが、

「手羽の唐揚げがありますよ。50ピースずつ取りましょうか」
「50ピース??」
 名古屋の手羽先だって一人十四五本も食えない。
「アメリカじゃそんなもんですよ、みんな」

 アメリカ人体型のYさんの意見を殺し、10ピース2皿にした。
 薄っぺらく盛られた2皿が届くと、しばらくして隣の席に男女4人組が注文したチキンウィング50ピースが、大きめのさらにド山に積まれて運ばれてきた。
 ちょっとは盛りつけを考えろよな。

 日本食がブームのようでメニューに中途半端な和風料理がある。
「ツナSASIMIサラダ」「ハワイアンAHI HIBACHI スタイル」
 火鉢スタイルって何だ?熱帯魚の炭焼きか…、そんなモン食えるか。

 それと飲み物の量である。
 コンビニで買うと最低が20オンス(560cc)、最大は44オンス(1230cc)。最小のカップに8分目ついでもかなりの量だ。
 そんなものガブガブ飲むから、メシ時に腹が空かない。
 悪循環でついに4日目の朝から朝飯が食えなくなった。
「あー、みそ汁飲みてー、茶漬け食いてー」

 おかげで恐れていた体重増での帰国は免れたのだが、最後に一言言いたい。

 「アメリカ人、野菜を食べなぁだちかんぞ」


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