現地で働くYさんの案内でサンタモニカのカジュアルな店に入った。7人だったので2テーブルに分かれて座って、何にしようかとメニューを見ていたらYさんが、
「手羽の唐揚げがありますよ。50ピースずつ取りましょうか」
「50ピース??」
名古屋の手羽先だって一人十四五本も食えない。
「アメリカじゃそんなもんですよ、みんな」
アメリカ人体型のYさんの意見を殺し、10ピース2皿にした。
薄っぺらく盛られた2皿が届くと、しばらくして隣の席に男女4人組が注文したチキンウィング50ピースが、大きめのさらにド山に積まれて運ばれてきた。
ちょっとは盛りつけを考えろよな。
日本食がブームのようでメニューに中途半端な和風料理がある。
「ツナSASIMIサラダ」「ハワイアンAHI HIBACHI スタイル」
火鉢スタイルって何だ?熱帯魚の炭焼きか…、そんなモン食えるか。
それと飲み物の量である。
コンビニで買うと最低が20オンス(560cc)、最大は44オンス(1230cc)。最小のカップに8分目ついでもかなりの量だ。
そんなものガブガブ飲むから、メシ時に腹が空かない。
悪循環でついに4日目の朝から朝飯が食えなくなった。
「あー、みそ汁飲みてー、茶漬け食いてー」
おかげで恐れていた体重増での帰国は免れたのだが、最後に一言言いたい。
「アメリカ人、野菜を食べなぁだちかんぞ」