NA.home通信 260号

15.apr.2007
 「ひこにゃん」をご存じか、かなり人気があるらしい。
 彦根城築城400年祭のキャラクターである。私も知らなかった。先日、仲間と近江八幡へ行った帰りに彦根城に行ったおり出会った。
 400年祭も桜が満開なのも単なる偶然で、ただ改修なったお城を見に行こうという軽いのりだった。
 
 1607年頃に天守閣ができ、1622年頃に現在の形がほぼ完成した。ということは江戸時代である。
 城はいくさのために造るものであり平和の時代には用のないものだ。それ故、日本の城は戦国時代に造られたもの、と思っている諸氏が多いが、意外や意外、江戸時代のものが多い。名古屋城も2011年に開城400年祭をやろうと言っているし、姫路城も熊本城も江戸時代に造られている。 
 考えてみれば、これほどの城を戦乱の時代に造るのは困難である。
 平和な時代に財政的に力を付け、強固な城を造り備える。当たり前なのだ。
 ということは、徳川家康が江戸幕府を開いても、このまま300年近くも戦のない時代が来るとは、徳川自身も思っていなかったから、この彦根城だって造ったのだろう。
 
 天守閣を見学してたら係員にこんなことを訊いている人がいた「殿様はどこに寝てたの?」
 こんな窓もない暗いところに寝るわけないでしょ。御殿だよ当然。下にあるでしょ博物館になっている。
 そういえば小学校の先生が「お城はお殿様の家です」と言ってたっけ。それであの立派な天守閣が寝る部屋だと勘違いしている人が多いんだろうね。
 正しく教えて欲しいね。
 「お殿様はお城の下にある大きな御殿で奥方のほか多数の側室と優雅に暮らしていました」と。
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