NA.home通信 245号

27.may.2006
 前の席の男は頭のハゲ具合から50才前後、私と同じくらいだろう。
 細身でジーンズにスポーツシャツという中年らしい中途半端なカジュアルファッション、そこまでは許そう。変なのは足元だ。妙に甲が高い、スニーカーの紐が足らないくらいなのだ。
 「ははーん、上げ底だな」。
 その年になっても足を長く見せたいか、正味で勝負せんかい。
 
 しかし見かけというものは否定できない。見た瞬間にその人の年齢、職業、年収、家庭環境、夫婦仲など、勝手に想像してしまう。
 たぶん電車で見た男は中間管理職で、子供は3人、社会人と大学生、高校生の娘が居て、その子が問題児。夫婦は外目には仲が良いが、十年以上も夜の関係がない。
 この日は代休で、家族はそのことを知らない。最近つきあい始めた彼女に会いに行く。
 その女はたいしてその気はなく、すっぽかされるか、早々に帰られる。
 たいていそんなところである。
 
 見かけを良くすることはやっぱり重要だ。そんな風に人を見ているやつが居るから、気をつけろ。
 
 仕事柄、人と接する機会が多い。初対面の時、不快なイメージを与えたのでは来る仕事も来なくなってしまう。
 それは困るので、身だしなみに気を使っている。
 その日着られる服で最高のコーディネートを考える。ただお金を使ってないのでバリエーションがとんでもなく貧困なだけだ。
 服を買ってこないといけないことはわかっているが、めんどくさい。あと3キロやせたら、買いに行こうか。
 それともお金を貯めて若返り施術受けようか。
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