NA.home通信 115号

                 24.aug.1998

 また、宝くじはハズレだった。子供の頃からクジ運は無かったが、いつか当たるだろうと思うのだけれど、当たらない。

 子供の頃、20円でクジが引けるスーパーがあった。
 ハズレはオバケのQ太郎のソフトクリームタイプのアイス。
 他でこのアイスを買っても20円なので、クジが引けるだけ楽しみがある。もちろん私はオバQアイス以外当たったことがない。
 ところが、この店の近くに住むO君はそうではなかった。
 お姉さんにアイスを買ってくるように頼まれたので、40円もらってアイス目的でクジを引きに来たら、1本目は松賞が当たってしまった。
「自分がアイスをあきらめればいい」と、今度はハズレの梅賞を願い、「梅梅梅…」と唱えながら2本目を引いたらなんと特賞!。自転車が当たってしまった。

 松賞の大きなザルと自転車を引いて家に戻ると、アイスを買ってこないので、お姉さんにしかられた。
 そして特賞の自転車は彼の愛車になったのだが、みんなが変速機付きの自転車を買ってもらうのに、彼のはピンクの婦人乗りなので、みんながその訳を聞きたがる。O君はその都度「これは20円の自転車だ」と説明していたのだが、中学3年くらいになるとオバQアイスのクジがあったことをみんな忘れているので、そこから説明しないといけない。そんな彼を見ると、下手にクジは当たらない方がいいと思った。

 人には同じだけの運があると言う人がいる。運を小出しにしていると大きな運が来ない。俺にはまだ大きな運があると信じて…、次は年末ジャンボだ!!。


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