NA.home通信 261号 |
8.may.2007 |
私のパソコン歴は25年になる。 はじめはオモチャのようなテレビにつなぐタイプのものを買い、開業と同時に退職金でマシなパソコンを購入した。 当時はスイッチを入れても何も動かない。操作するためのOSではなく、言語を覚えさす。その媒体はカセットテープである。今ではファックスでしか聞かれない「ピー、ガガガッ」というノイズで読み込まれる。 その後にプログラムのカセットに入れ替え読み込む。データもカセットである。 30万円もした5インチのFDドライブがモデルチェンジで13万円に値下がりしたので手に入れた。 これは画期的だった。カセットテープ数十本分が1枚のディスクに収まり、どこからでも読み出せるのだからめちゃくちゃ便利である。 これで一気にプログラムが出来上がり、構造計算ができるようになった。 でも容量一杯の方程式を入れると解くのに1時間かかる。FDをメモリーにして解かせたら、翌朝になっても計算していた。 16ビットの時代になりそれまで作ったプログラムを全部DOS版に書き換えた。 1時間かかった計算が10秒になった。 手計算では1週間かかる構造計算が、8ビットでも3日、16ビットで2日でできる。仕事の少ない時期、これで食べていた。 今でもDOSパソコンがあり疑似32ビットだから1時間の計算は1秒足らずだが、古いものである。ネットで13,000円の中古品だ。 また、姉歯事件後の対策で構造計算チェックが厳しくなり、6月からは第三者機関での審査になる。 構造計算の仕事もかなり減ってきたので、これが潮時かな、と考えている。 最近はめっきり電源を入れる機会の減ったDOSパソコンを起こし、若い頃作ったプログラムリストを印刷し、スクラップに回すとしよう。 長い間ありがとう。 |