NA.home通信 137号

                 27.nov.1999


 ヨーロッパの列車では、二人掛けの椅子の通路側に座っている人が多い。通路側の方が出入りしやすく良い席なのだろう。
 窓側に座ろうとすると、快く立ち上がって通してくれる。 

 先日ほぼ満席の名鉄電車で、窓側をあけて座っていた外国人の前に60年輩の男性が立った。
 彼は立ち上がって窓側の席へ通したが、その男性は夫婦者で、連れの婦人が「どうもすみません」と言いながら彼が座っていた席に腰掛けてしまった。
 満員なので彼の座る席はもう無い。
 はた目では親切な外国人が老夫婦に席を譲った様に見えるが、そうではなかったようだ。
 ムッとした表情で席の傍らに立ち、何か言いたそうだったが、雑誌を出して怒った顔を隠すようにページをめくりだした。

 名鉄特急の座席指定券を買うと、空いているときには必ず窓際の席をくれる。
 通路側の席を貰ったときはちょっとハズレを引いたような気がする。
 しかし、新幹線のように2時間位乗るなら通路側の方がいい。
 通路側の席で弁当食べたり、大いびきで寝られたら窓側の席からトイレに行くこともできない。
 以前通路まで満員の自由席の3人掛けの真ん中に座って、名古屋までトイレを我慢したことがある。
 それから一人で東京から帰ってくる時などは、通路側の席を取る様にした。

 ゆっくりビールを飲みながら文庫本なんかを読む。
 ワゴンサービスも来るのでビールの追加もOKだし、トイレにも行きやすい。
 これで酔っぱらってテーブルを広げたまま寝たら、窓側の人は困るだろうね。


HOME   LIST   136号   138号