NA.home通信 122号

                 31.jan.1999

 地震があると、我われにとばっちりがかかってくる。普段からやっておけばいいのにと思うのだが。

 宮城沖地震でブロック塀が倒れて、子供たちの命を奪ったのをきっかけに、各地の自治体は通学路を中心にブロック塀の総点検。
 役所の人にわかる訳ないので、我われ建築士がかり出される。当然、安全なブロック塀なんか皆無に等しい。
 総点検なんかしないで、ブッ壊して生垣かなんかにすればいいのだ。未だブロック塀禁止条例などなく、安全基準のパンフを窓口に置いているだけ。

 あのときの総点検は何だ!危険なブロック塀は増えているではないか。

 阪神淡路大震災以後、木造住宅の耐震診断の必要性が叫ばれたが、費用がかかるのでやる人は少ない。
 武豊町では半額町が負担する制度ができたので、希望者が数軒出て、私が調査をした。
 それも、ここのところさっぱりで、1年以上無い。
 私以外に調査をしたという話は聞かないので、この界隈で耐震診断をしたのは武豊の5軒。半田はゼロというところだろう。

 あの大地震からちょうど4年。
 満員だった住宅耐震の講習会も人が集まらなくなってきたそうだ。
 次はいつどこで地震が起こるかわからない。
 マグニチュード7クラスの阪神大震災であれだけの被害なのだ。濃尾地震、三河地震のM8クラスだとエネルギーは30倍、影響は10倍に広がる。
 いずれ避けられないだろうが、生きている間は経験したくないものだ。
 濃尾、三河ときたので伊勢湾地震とならないように祈りたい。
 断層の真上に空港を載っけるそうだし…。


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