NA.home通信 256号

21.jan.2007
 耐震診断や家具転倒防止のボランティアに行った先でよくこんな話しを聞く。
 「この家が潰れたら、ワシも一緒に死んでもエエわ」
 そういう方にはこう答える。
 「だったら、『私より他の人を助けてください』という立て札を立てといて、そうすれば他の人が助かるから」
 家と一緒に死ぬのは勝手であるが、生き埋めになった人を救出する作業は並大抵ではない。
 地震に詳しい人に聞くと、前回の東南海地震、南海地震はかなり小さいほうだったらしい。おまけに東海地震が起きていない。それまではほとんど3連鎖で起こっている。それでもこのあたりは激しい被害があり、交通網は寸断され、米軍が空襲を激しくさせ、第二次大戦が終わった。
 その前は安政の大地震。1年で4つも大地震が起き、日本中めちゃくちゃになり、江戸幕府崩壊につながっていく。
 地震は明らかに歴史を変える。その前の宝永地震は徳川吉宗の享保の改革により乗り切ったようだが。

 今年度は耐震診断の件数が少ない。委員会も12月初旬に開いて以来、やっていない。なんという低調さだろう。
 当初4年間という期限付きだったのが延長されたことが予算付けの関係でだろうか、また診断基準が厳しすぎて、結果が悪いに決まっているので、申し込む人が少ないんだろうか。
 今度の大地震はおそらく3連鎖、マグニチュード(M)8クラス。M1違うとエネルギーは31倍。被害は幅、長さとも10倍に広がる。早い話が阪神淡路大震災の100倍の被害が3つ立て続けに来ると思えばいい。
 うーん、うちも立て札立てとこうか。
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